Asian Champs 2026|充実のタイ遠征記

オーストラリアンフットボールの国際大会「Asian Champs」に出場するため、タイへ遠征した豊島、長崎、貝原の3人に感想を聞きました。各国のチームとしのぎを削った試合、仲間と絆を深めた時間、そしてパタヤやバンコクで出会った食や景色。3人の言葉を通して、充実した3日間を振り返ります。

1日目|タイ到着、仲間と迎える大会前夜

翌日に控えた「Asian Champs」に出場するため、早朝に成田空港を出発してバンコクへ向かいました。

スワンナプーム空港に到着し、まずは1階の食堂で腹ごしらえ。
空港内とは思えない手頃な価格にもかかわらず、とてもおいしくて感動しました。振り返ってみると、今回の滞在中で一番美味しかったタイ料理だったかもしれません。

その後は、ホテルがあるパタヤまで車で約2時間かけて移動しました。

ホテル到着後、すぐにプールへ!
長時間のフライトと車移動で固まっていた身体がほぐれました。

プールで一息ついた後は、チームディナーの時間です。
東京ゴアナーズと駒澤マグパイズのメンバーで合流し、翌日の試合に向けた熱いトークで盛り上がりながら食事を楽しみました。

   

途中、パキスタンチームと出会い「お互い頑張ろう」と交流できたのも、国際大会ならではの醍醐味です。

ホテルに隣接する繁華街から大音量の音楽が聞こえてくる環境でしたが、長旅の疲れもあり、その夜はすぐに眠りにつくことができました。


2日目|Asian Champs開幕、仲間と挑む熱い戦い

出発は朝6時30分。ホテルを出るとチームメイトが続々と集結しました。全員揃うとチームバスに乗り込み会場へ出発しました。

現地に到着すると、アジア各国の強豪たちが続々と集結していました。
周囲を見渡せば、フィジカルもスケールも違う各国代表の選手たち。

一瞬呑まれそうになる空気感の中で、赤と白のゴアナーズのユニフォームに袖を通したとき、「いよいよ始まる」という身が引き締まる思いと、湧き上がる高揚感がありました。

遠征の醍醐味は、普段は別々のクラブでライバルとして戦うメンバーが、一つの「日本代表」として絆を深めていく時間です。

ミーティングで戦術を確認し、食事を共にしながら冗談を言い合う中で、チームの意思が一つになっていくのを実感しました。

いざ開幕した大会。ピッチ上に一歩足を踏み入れると、そこは完全な戦場でした。

AFL特有の激しいコンタクト、容赦なく飛び交うボイス、そしてハイスピードなゲーム展開。
各国の代表チームはどれもフィジカルが強く、一瞬の判断の遅れが失点に直結する緊張感が続きます。

しかし、僕たちも黙ってはいません。

小回りの利くアジリティ、泥臭くルーズボールに飛び込む執念、そしてチーム全体でボールを繋ぐワークレートの高さ。
自分たちの強みを最大限に活かし、体格で上回る相手に真っ向からぶつかり合いました。

体を張ってタックルを決め、見事なパスワークからゴールを奪った瞬間のベンチとピッチの爆発的な歓声。
あの痺れるような快感は、一生忘れることができません。

試合が終われば、そこはまるで試合後のクラブハウスのよう。
ビールを片手に「あのプレーは凄かった」「あの俺のプレー見たか?」と語り合いました。

元のチームは違えど、オーストラリアンフットボールを愛する仲間として繋がれる。これこそがAFL Asia Champsの最高の魅力だと感じます。


3日目|パタヤの海からバンコクの街へ

大会を終えた3日目。この日は試合から少し離れ、タイを楽しむ観光デーとなりました。

朝、ホテルを出てまず向かったのはパタヤの海沿い。
「せっかくパタヤに来たのだから、海を見ておきたい」と、特に目的地を決めることもなくビーチ沿いを歩きました。

前日の大会の熱気とは打って変わって、朝のパタヤはどこかゆったりとした雰囲気。
海を眺めながら歩いていると、試合の緊張や疲れも少しずつ抜けていくような感覚がありました。

途中、海沿いのカフェに立ち寄りました。
潮風を感じながらコーヒーを飲み、目の前に広がる海を眺める。何か特別なことをしているわけではありませんが、この何気ない時間にパタヤの良さを感じることができました。

そして歩いていて面白かったのが、夜とはまったく違う街の表情です。

夜になればネオンが灯り、一気にディープな雰囲気へと変わるパタヤの街も、昼間は驚くほど穏やか。
同じ場所とは思えないほどのギャップがあり、「夜の街」というイメージだけでは分からないパタヤの一面を見ることができたのも印象的でした。

昼はターミナル21へ。ここではタイ料理を楽しみながら、ゆっくりと過ごしました。

大会中はどうしても試合やスケジュールが中心になりますが、この日は時間に追われることもなく、ようやくタイに来ていることを実感できた気がします。

そして夕方、パタヤを後にしてバンコクへ。

到着したのはナナ周辺。パタヤとはまた違ったエネルギーを感じる街を歩き、夜は夜市でローカルな料理を楽しみました。

屋台から漂ってくる香り、人々の声、行き交う車やバイク。
昼間に眺めた穏やかなパタヤの海とは正反対の、バンコクらしい活気に包まれながらの夕食となりました。

朝はパタヤの海を眺めながら静かな時間を過ごし、夜はバンコクの喧騒の中へ。

大会で全力を出し切った後だからこそ、こうして現地の街を歩き、食事をして、その国の空気を肌で感じる時間も遠征の大切な一部です。

試合も、仲間との時間もそしてこうした旅の景色も含めて今回のタイ遠征をより思い出深いものにしてくれた3日目でした。


試合での挑戦も、仲間との交流も、現地で過ごした時間も、かけがえのない思い出となった今回のタイ遠征。来年のAsian Champsは、インドネシア・バリで開催されます。今回の経験を力に変え、再びアジアの仲間たちとフィールドで会える日を楽しみに、日々の練習に励んでいきます。

AFLにどっぷり13日間――メルボルン滞在記【後編:プレーヤー体験編】

オーストラリアンフットボール(AFL)の本場、メルボルンで過ごした13日間。前編では、観戦者として、またAFLコミュニティの一員として過ごした時間を振り返った。後編では、Fitzroy Football Clubでの練習や2試合への出場を中心に、プレーヤーとして体感した本場のAFLを綴る。

前編はこちら

今回の滞在の本来の目的は、Fitzroy Football Clubでプレーすることだった。だが実際には、想定を大きく超えることになった。複数回の練習参加、個人トレーニング、AFLクラブの練習見学。そして2試合の実戦出場。プレーヤーとしてAFLに浸かり切る13日間となった。

Fitzroyというクラブについて

Fitzroy Football Clubは1883年創設。VFL(現AFL)の創設メンバーの一つに数えられる歴史あるクラブである。1898年から1944年にかけて8度のプレミアシップを制した。6人のBrownlow Medalistも輩出している。リーグ屈指の名門として知られた時代を持つクラブだ。

しかし1990年代に経営難に陥った。1996年、Brisbane Bearsと統合。Brisbane LionsとしてAFLでの歴史を引き継ぐことになった。

クラブカラーは赤・青・黄。ニックネームは創設当初「Maroons」、その後「Gorillas」、1957年から統合までは「Lions」と変遷してきた。統合後もFitzroy Football Club自体は存続した。現在はVAFA(Victorian Amateur Football Association)に所属するアマチュアクラブとして、かつての本拠地であるBrunswick Street Ovalを拠点に活動を続けている。

今回プレーしたサードチームが「Maroons」を名乗るのも、クラブが1883年の創設時にまとっていたこの最初のニックネームに由来する。プロリーグを経てなお、アマチュアの舞台で地域に根づいた活動を続けている。このクラブのあり方そのものが、AFLという競技がオーストラリア社会に深く浸透していることを物語っている。

100人が集う平日夜の練習

メルボルンに到着したその夜、移動疲れの抜けきらない体のままFitzroyの練習に合流した。驚かされたのは選手の数だ。平日夜にもかかわらず、サードチームの練習だけで100人近い選手が集まっていた。

日本のAFLクラブでは、一つのクラブの規模はおおよそ15〜30人前後というのが実感値だ。それがメルボルンでは、サードチームの、しかも平日夜の練習にこれだけの人数が自然と集まってくる。この層の厚みこそ、オーストラリアにおけるAFLの裾野の広さを象徴していると、到着初日にして思い知らされることになった。

滞在中は複数回、Fitzroyの練習に足を運んだ。ある夜は、大雨のなかでの練習も経験することになった。

コンディションとして決して良好とは言えない環境だった。それでも雨に濡れながらボールを追い、声を掛け合う。その時間は非常に実りの多いものになった。天候に関わらず練習の質を落とさない。この姿勢そのものが、このクラブの、そしてAFLというスポーツの文化を体現しているように感じられた。

Victoria Parkで、日本代表S&Cコーチとキックを交わす

滞在後半のある日、由緒あるVictoria Parkを訪れた。かつてCollingwoodの練習拠点だったVictoria Parkである。ここでキック練習に付き合ってくれたのがドウェイン・ダーシー氏だ。

ダーシー氏は現在、日本代表選手たちに向けたオンラインコーチングを担っている。私自身もその指導のもとで、ストレングス&コンディショニングに取り組んでいる立場にある。AFLの歴史が刻まれたこの場所で、直接ボールを蹴り合えた。オンラインでのやり取りだけでは得がたい、特別な時間となった。

翌日に控えた試合に向けて、技術面でも精神面でも良い準備ができたはずだ。日本代表強化という普段の取り組みと、今回のメルボルン滞在。この二つが一本の線でつながった瞬間でもあった。

一流の環境を覗く――St Kildaの練習見学

滞在中、AFL Asiaの紹介を通じて、貴重な機会にも恵まれた。St Kilda Football Clubの練習見学である。同クラブの拠点RSEA Park(Moorabbin Oval)にて、コミュニケーション担当リーダーのGoy氏の案内でグラウンドやファシリティを見せてもらった。

実際の練習を間近で見学した。選手たちと言葉を交わす時間もいただいた。AFLリーグ所属クラブがどれほど整った環境で選手を育成しているか、その空気感を肌で感じられたことは大きな収穫だった。

グラスルーツのFitzroyでの練習と、トップリーグのSt Kildaでの練習。その両方を同じ滞在中に見比べられた。プレーヤーとしても、ナショナルチームディレクターとしても、価値ある比較体験になった。

初陣――Monash University Clayton campusでのデビュー戦

そして迎えた初めての実戦。土曜日、Monash University Clayton campusのグラウンドに立った。Fitzroyサードチームのなかでも最下位カテゴリーでの出場だった。

2年以上、日本でAFLをプレーしてきたとはいえ、本場オーストラリアのグラウンドに立つことはまったく別の経験だった。それでも試合のなかで持ち味を発揮することができた。この一戦でBest on Groundに選出されたのだ。デビュー戦でのこの結果は、今回の滞在における大きな自信につながる出来事となった。

昇格して迎えた大一番――Ramsden Street Reserveでの一戦

初戦の結果を受け、2試合目は一つ上のカテゴリーへの昇格が決まった。舞台はRamsden Street Reserveだ。普段Fitzroyサードチームが練習に使用しているこのグラウンドで、ホームゲームとしての一戦を迎えることになった。

この試合では、前回決めきれなかったゴールをようやく決めることができた。ボールがゴールを通過した瞬間、チームメイトが駆け寄り、祝福してくれた。あの瞬間の高揚感は、今も鮮明に記憶に残っている。

一方でフィジカル面の厳しさも痛感することになった。タックルもマークの競り合いも、日本での試合とは強度がまったく異なる。試合中に人差し指を2度脱臼した。その都度、自らの手で関節をはめ直してプレーを続けた。それでも痛みを忘れるほどに、純粋に楽しい試合だった。カテゴリーを一つ上げて臨んだこの一戦は、技術的にも精神的にも、そして肉体的にも、今回の滞在で最大の挑戦だったと言える。

試合後はパブへ――アフターマッチという文化

試合後、チーム全員でパブに向かった。勝利を分かち合いながら杯を交わした。この「試合後にパブへ集う」という習慣は、AFLの、そしてオーストラリアンスポーツ全体に根づいた文化である。

グラウンド上での激しい競り合いが終われば、敵味方の垣根を越える。あるいはチームメイト同士で肩を組んで飲む。この切り替えの早さと、コミュニティとしての一体感。この二つこそが、AFLというスポーツを単なる競技以上の存在として、オーストラリア社会に根づかせている理由なのだろう。

持ち帰りたいもの――日本のAFLへ

13日間、観戦者として、またプレーヤーとして、AFLという競技にどっぷりと浸かった。到着初日に見た100人規模の平日練習。雨のなかでも手を抜かない練習姿勢。トップクラブの整った環境。そして試合の激しさと、その後のパブでの一体感。そのすべてが、AFL Japan SamuraisのナショナルチームディレクターとしてR246 Lionsにも関わる身にとって、持ち帰るべき財産となった。

グラスルーツの層の厚さも、トップレベルの環境も、そして勝敗を超えて人と人をつなげる文化も、一朝一夕に日本で再現できるものではない。それでも、今回体感してきたものを一つひとつ、日本のAFLコミュニティに還元していきたいと思う。

前後編を通じて、この13日間のメルボルン滞在に触れてくださった読者に、AFLという競技の奥深さと、その文化の豊かさが少しでも伝われば幸いである。

AFLにどっぷり13日間――メルボルン滞在記【前編:観戦・ファン文化編】

R246Lions所属の田淵は、2026年4月29日から5月11日まで、13日間メルボルンに滞在した。目的はAFLの名門アマチュアクラブ、Fitzroy Football Clubでプレーすることだった。

しかし実際に過ごしてみると、話はそれだけでは収まらなかった。「試合に出場する」という一言には、とても収まりきらない13日間のメルボルンでのAFL体験になったのだ。

観戦した試合は3試合。トレーニングは複数回に及んだ。自らプレーヤーとして出場した試合も2試合を数える。

さらに、その合間を縫ってSaint Kilda Saintsの施設見学、AFL本部でのミーティングやテレビ局のオフィスにも訪れた。滞在時間の大半をAFLに費やした13日間。まさに「どっぷり浸かった」という表現がふさわしい旅だった。

本稿は前後編でお届けする。前編のテーマは「観戦」と「ファン文化」だ。スタンドから見たAFLの世界を描く。後編では、実際にグラウンドに立ったプレーヤーとしての記録を綴る。

📷 [Fitzroyの一員として出場した試合前の様子]

到着翌日、Footscrayで再会した旧友

到着した水曜の夜は、そのままFitzroyの練習に合流した(詳細は後編に譲る)。翌木曜、移動疲れの抜けきらない体で街に出た。昼に落ち合ったのはRileyだ。東京ゴアナーズ(東京のAFLクラブ)でかつて対戦相手として共にプレーした仲間である。彼は現在、メルボルン西部のFootscrayに拠点を置いている。

案内されたのはWestern Bulldogsの練習拠点。地元強豪クラブの練習場所でキックの練習を行った。そのあとはFootscray名物のベトナム料理店へ。名物のバインミーを味わった。

Footscrayはベトナム系移民が多く暮らす多文化な街だ。AFLのクラブが地域コミュニティと不可分に結びついていることが、クラブの施設からも伝わってくる。試合の話をしながら公園を巡り、地元の空気そのものを吸い込む。これもまた、AFL文化を構成する一要素だろう。

📷 [Western Bulldogsの練習場で汗を流す]

観戦①:MCGで演じられたラウンド8の死闘――Collingwood対Hawthorn

その夜、足を運んだ先はMCG(Melbourne Cricket Ground)。10万人規模を誇るスタジアムだ。AFLファンにとっては、文字通りの聖地である。この日のカードはCollingwood対Hawthorn。2026年シーズン、ラウンド8にあたる一戦だった。

結果は93対93の同点だった。決着は試合終了間際にもつれ込んだ。CollingwoodのDarcy Mooreがマークを落とし、ハイタックルのフリーキックを与えてしまう。最後はHawthornのDylan Mooreがサイレン後に同点ゴールを突き刺した。この劇的な結末を呼び込んだのだ。

CollingwoodからはJamie Elliottが3ゴールを記録した。HawthornではNick Watsonが光った。第3クォーターの見事なアシストを含む活躍を見せている。観客数は76,632人。現地メディアはこの試合を「スリラー(thriller)」と評した。まさに、最後まで結末の読めない一戦だった。

ゴールが決まるたびに、スタンド全体が震えるような歓声が上がる。両チームのサポーターが隣り合わせで一喜一憂する光景も見られた。日本のスポーツ観戦とは、また異なる熱量である。何万人もの観客と呼吸を合わせるようにして、試合の行方を見守る。あの感覚は、実際にその場に立たなければ分からないものだと思う。

📷 [MCGスタンドからホストファミリーとの写真]

観戦②:Marvel Stadiumで目撃したSt Kildaの快勝

土曜日は特別な一日だった。昼にMonash University Clayton campusのグラウンドで、自らの初出場を果たしたのだ(詳しくは後編で触れる)。その足でそのままMarvel Stadiumへ向かった。Carlton対St Kildaを観戦するためである。

私はホストファミリーの祖父の影響で、長年St Kildaを応援している。試合結果は108対69。St Kildaの39点差での快勝に終わった。序盤こそCarltonが競り合った。しかし第3クォーター、St Kildaが8ゴールを叩き込む。以降は一方的な展開になった。

ラック役のRowan Marshallが圧巻だった。ヒットアウト10本を含む22disposal、3ゴールという内容だ。ブラウンロー投票3票を獲得する活躍を見せている。

屋根付きのMarvel Stadiumは、MCGとはまったく異なる雰囲気を持つ。密閉された空間に音と熱気がこもる。より近い距離感で選手のプレーを追うことができた。

応援するSt Kildaが快勝する試合を、自らグラウンドでプレーしたその日の夜に見届けた。忘れがたい記憶になった。同じAFLという競技を、昼は自らプレーする。そして夜はスタンドで声を張り上げる。この振れ幅こそ、今回の滞在の贅沢さを象徴していたように思う。

📷 [Marvel Stadium、St KildaのMitch Owens選手]

AFL Houseでの対話

滞在後半、向かったのは、Marvel Stadium内にあるAFL Houseだ。AFLの本部機能が置かれるこの場所で、AFL AsiaのSimon氏とのミーティングの機会を得た。

日頃はAFL Japan の日本代表部長として、日本代表の強化に携わっている。その立場から、アジアにおけるAFLの今後の発展について率直な意見交換ができた。今回の滞在の中でも、特に大きな意味を持つ時間だった。

AFLが国外からの来客をとても手厚く歓迎してくれる姿勢に感銘を受けた。

📷 [AFL House、サイモン氏とその同僚との写真]

メディアの力を実感したSBSオフィスツアー

翌日、Fitzroy Thirdsの監督Kaneとランチを共にした。同席したのは、クラブに引き入れてくれたJarrodだ。そのあとJarrodの案内で訪れたのが、オーストラリアの国営放送SBSのオフィスだった。多言語放送を担うSBSならではの制作設備を見学する機会に恵まれた。

そこで嬉しい報せを受けた。今回のメルボルン滞在とAFLへの取り組みが、SBS Japaneseの日本語放送で特集として取り上げられることになったのだ。日本語話者に向けてAFLの魅力を伝えるメディアが、オーストラリアに存在する。この事実自体が、この競技の国際的な広がりを物語っている。該当の放送はこちらから視聴できる。

日本で「フッティー」を盛り上げたい ー オーストラリアンフットボール日本代表選手・田淵裕樹さん

 

Collingwoodで出会ったAFLファミリー

滞在中、カフェやベーカリーで賑わうCollingwoodの街を何度か訪れた。ある日の午後には、Liam氏のもとを訪ねた。元R246 Lionsの選手で、この街のベーカリーで働いている。カフェで語らう時間を持った。

日本での生活を終えたのちも、当時のチームメイトとの交流は続いていると言う。その一言に、Australian footballがいかに人々を深く繋いでいるかを感じた。

また別の日には、Murray氏と知り合った。祖母が日本人で、”クォーター”にあたる青年だ。日本代表に力を貸したいと連絡があり、選出の可能性について語り合った。今回の滞在でも、印象深い出来事のひとつである。海を越えて、思いがけない場所に日本とAFLをつなぐ糸が伸びている。そんな発見があった。

📷 [Liam氏との写真、メルボルンはカフェ文化も発展している]

香港からの旅の仲間と過ごした夜

同じ週には、Toby氏ともディナーの時間を過ごした。Hong Kong Dragonsに所属している。彼もまた、メルボルンに暮らしながらAFLと関わり続ける一人だ。

日本、香港、そしてオーストラリア。アジア各地のAFLコミュニティが、メルボルンという一つの街で自然と交差していく。この競技を軸にした人のつながりの広さを、あらためて実感する夜となった。

観戦③:MCG会員ラウンジで見たラウンド9の一戦――Geelong対Collingwood

滞在最後の週末。自身2試合目の出場を終えた夜、再びMCGへ向かった(こちらも後編で詳しく触れる)。この日はMurray氏とともに、ラウンド9のGeelong対Collingwoodを観戦した。

結果はGeelong 122対Collingwood 68。54点差の大勝だった。序盤はGeelongが優勢に試合を進めた。第2クォーターでは拮抗する場面もあった。しかし後半に入ると、流れは一変する。ハーフタイム明けから7得点を無回答で重ねたのだ。第3クォーター終了時点で、32点差の優位を確立した。

Ollie Henryは4ゴールを量産した。Bailey SmithとMax Holmesの中盤コンビも光った。前半だけで合計30ボールタッチを記録している。200試合目の節目を迎えたTom Stewartは、安定したディフェンスでチームを支えた。

この一戦には83,166人が詰めかけた。Murray氏は家族がMCG会員だ。そのため、普段は立ち入ることのできない会員専用ラウンジから観戦させてもらうことができた。最初に訪れた木曜夜のパブリックスタンドとは、まったく異なる角度からのスタジアム体験だった。貴重な機会だったと言える。

熱狂に包まれたパブリックスタンド。そして、落ち着いた雰囲気の会員ラウンジ。どちらもAFL文化の一側面だ。この競技がオーストラリア社会のあらゆる層に根づいていることを、あらためて実感させられた。

📷 [MCG、Geelong戦の写真]

 


前編では、観戦者として、またAFLコミュニティの一員として過ごした時間を振り返った。後編では、いよいよグラウンドに立ったプレーヤーとしての体験をお届けする。Fitzroyでの練習の日々。そして、2試合の実戦の記録だ。

後編に続く

 

【2026シーズン前半戦レビュー】王者の真価が問われた4試合 — R246 Lions、首位で折り返し

2026年のAリーグも折り返し地点。昨季クラブ史上初のリーグ制覇を果たしたR246 Lionsは、開幕から4試合を消化して3勝1敗。
試合消化数が他クラブより1つ多いものの、現在リーグ首位に立ち、自力でのレギュラーシーズン1位通過、そしてグランドファイナル(12/12)進出の可能性を残して後半戦へと向かう。
「王者」として迎える初めてのシーズン。その前半戦は、決して平坦な道のりではなかった。


Round 1(5/17):王者への洗礼 — Goannas戦 36-87 ●

開幕戦、越谷でのGoannas戦。この日は昨季の主力を複数欠く布陣。
Lionsは第1クォーターから23-7と大きくリードを許し、最後まで流れを引き寄せられないまま36-87で完敗。
ディフェンディングチャンピオンとして迎えた開幕は、厳しい現実を突きつけられる形となった。

しかし、この敗戦こそが今季のLionsのターニングポイントだった。

Round 2(5/31):真価を見せた逆転劇 — Magpies戦 107-84 ○

東小岩での第2戦。第1クォーターを22-31と再びビハインドで折り返すも、ここからが昨季王者の底力だった。
Q2以降26-14、27-9とじわじわと逆転し、最終的には107-84。開幕戦とは別のチームのような修正力で、今季初勝利を掴んだ。

この試合ではWilliam Shiが7ゴールの活躍。開幕戦を欠場していた笠井太智、Shane Twomeyがこの試合から戦列に復帰し、それぞれ2ゴール。
戦力が揃い始めたことが、逆転劇の大きな要因となった。

Round 3(6/14):圧巻の154点 — SB Saints戦 154-27 ○

逗子・池子の森でのSB Saints戦は、攻撃陣が爆発。William Shiの9ゴールを筆頭に、細田一翔が4ゴール、笠井太智が3ゴールと得点源が多彩化し、154-27の大勝。
この試合から復帰した浮田健太も2ゴールを挙げ、全クォーターで相手を圧倒。チームとしての完成度の高まりを証明した。

Round 4(6/28):前半戦を締める快勝 — Powers戦 98-27 ○

前半戦最終戦もLionsの勢いは止まらず。Powersを相手に98-27で3連勝を飾り、首位で折り返しを決めた。
William Shi 7ゴール、細田一翔 4ゴールと主軸が安定した得点力を見せる一方、若手・新戦力もコンスタントに出場機会を得ており、チーム全体の底上げが結果に直結している。

前半戦を支えたもの:新戦力、復帰組、そしてチームの進化

今季のLionsのテーマは「連覇」だけではない。チームとしての進化だ。

新加入選手の台頭と既存選手の成長:

今季からLionsに加わった宮越快斗は開幕から全4試合に出場し、早くもチームに欠かせない存在に。
持ち前の高さを武器にラックマンとして出場し、試合を追うごとに攻撃参加が機能している。Round 3では待望の初ゴールも生まれた。
Round 4では小竹智也、岡田将永もデビューを果たし、選手層はシーズンを追うごとに厚みを増している。
さらに、数年ぶりにチームへ戻ってきた那須達也の存在も、チームにとって大きな追い風だ。

中盤で存在感を発揮するのは、昨季クラブのB&Fに選ばれた田淵裕樹。GWに単身オーストラリアへ渡り修行を積んだローバーは、全4試合に出場。
全ての試合でBOG Voteを集める活躍で、チームに躍動をもたらす。

ポジション変更への挑戦:

細田一翔が中盤からハーフフォワードへコンバートし、Round 2以降3試合連続の4ゴール(前半戦計13ゴール)と見事に適応。
佐口拓郎はハーフバックへ、近藤諒は複数ポジションに挑戦するなど、開幕戦の敗戦を経てチームの形を柔軟に変えながら最適解を探ってきた。

昨季からの継続メンバーに加え、経験の浅い選手にも出場機会を与えながら勝ち切る。これは優勝チームだからこそできる挑戦であり、クラブとしての厚みの証明でもある。

後半戦へ:すべては自分たちの手の中に

3勝1敗・首位。ただし他クラブより1試合多く消化しており、後半戦は一つも落とせない戦いが続く。
それでも、勝ち続ければ自力で1位通過、そしてグランドファイナルの舞台に立てるという事実は変わらない。


昨季、初めて頂点に立ったLions。今季はその座を守るのではなく、新しいチームとして、もう一度掴みにいく。
後半戦もR246 Lionsへの応援をよろしくお願いします。

Pride of R246.

【Asian Champs 2025】アジアのオーストラリアンフットボールの祭典へ参戦!

はじめに

2025年8月末、オーストラリアンフットボールの祭典「アジアンチャンピオンシップ(Asian Champs)」が開催されました。
Lionsからは6人が参加!日本からタイへ飛び立ち、国際舞台で躍動しました。


今年もアジア各国から強豪チームが集まり、熱戦が繰り広げられました。日本からは「R246 Lions」「Tokyo Goannas」「Komazawa Magpies」からなるチームジャパンが参戦し、男子Division 2で全力を尽くしました。
結果は準優勝となりましたが、高いレベルの連戦の中で成長を重ね、チームとしても一つになることができました。


本記事では試合ごとの振り返りや、大会を通じて得られた経験、そして今後への意気込みについてお伝えいたします。

出場までの歩み

日本におけるオーストラリアンフットボールは、まだ決してメジャーなスポーツではありません。それでも、選手たちは平日は仕事や学業に励み、週末に集まって練習を重ねています。アジアンチャンプスは年に一度の大舞台であり、アジア各国の選手たちと力を試し合える貴重な機会です。

選手たちはこの日のために準備を積み重ね、仲間とともに心身を鍛えて大会に臨みました。

試合の記録

Game 1:vs マレーシアン・ウォリアーズ

初戦の相手は、屈強な体格と豊富な経験を持つマレーシアン・ウォリアーズでした。

試合は序盤から激しい当たり合いとなり、日本は果敢に挑みました。前半終了間際にはLionsの神田がこぼれ球に素早く反応し点差を縮める値千金のゴールを決めました。しかし、後半は中盤での精度に差が出てしまい、結果は 14 (2.2) – 27 (4.3)。黒星スタートとなりましたが、選手たちはむしろ「ここからどう立て直すか」という強い気持ちを持つことができました。

Game 2:vs フィリピン・イーグルス

続く第2戦では、チームジャパンが本来の力を存分に発揮しました。

俊敏な動きと連携がかみ合い、得点を重ねます。最終的なスコアは 33 (5.3) – 6 (1.0) と快勝。Lionsの近藤にも待望のゴールが生まれました。

前試合での悔しさを晴らすような内容で、チームの士気は一気に高まりました。

Game 3:vs カンボジアン・イーグルス

第3戦は冷静な試合運びが光りました。序盤から着実に得点を重ね、相手を寄せつけません。

長崎が2連続ゴールを決めると、試合の流れは完全に日本に。結果は 21 (3.3) – 2 (0.2)。

守備陣の粘りと攻撃陣の決定力がかみ合った理想的な展開で、安心感を持って試合を終えることができました。

Game 4:vs チャイナ・レッズ

グループ最終戦は中国との対戦でした。

お互いに譲らない展開となり、緊張感が漂う中での接戦となりました。最後まで集中を切らさず、僅差で 7 (1.1) – 6 (1.0) の勝利。

わずか1点差ではありましたが、この勝利がチームを決勝へと導きました。

決勝戦:再びマレーシアとの激突

決勝の舞台に立ったチームジャパン。相手は初戦で敗れたマレーシアでした。

雪辱を果たしたいという強い思いを胸に挑みましたが、相手のプレッシャーは予想以上に強烈で、ゴール前での差が再び表れてしまいました。結果は 8 (1.2) – 33 (5.3)。力の差を痛感する悔しい敗戦となりました。

大会を終えて

三つの勝利を重ね、決勝まで進出できたことは大きな成果です。選手たちは試合ごとに成長し、最後まで戦い抜きました。

その姿は、日本におけるオーストラリアンフットボールの可能性を示すものとなりました。

敗北は確かに悔しいものでしたが、選手たちの胸には「来年こそは」という強い誓いが刻まれました。

感謝とこれから

今大会を通じて、共に戦った仲間たち、そしてサポートしてくださった東京ゴアナーズや駒沢マグパイズの皆さまへの感謝の気持ちは尽きません。


仲間とともに過ごした時間は、単なるスポーツの枠を超えた大切な経験となりました。

来年のアジアンチャンプス、そして国内リーグに向けて、R246 Lionsはさらに進化を続けていきます。
困難に立ち向かう勇気、仲間と共に戦う喜び――それこそがオーストラリアンフットボールの魅力です。

【2025シーズン前半戦を振り返る】チームランチで絆をさらに強く

6月28日(土)、ライオンズは前半戦を振り返るチームランチを開催しました。
今シーズンはAリーグに本格参戦してから初めてのフルシーズンということで、開幕前から連係や戦術面を強化し、全員が高い意識で準備を積み重ねてきました。
その成果はここまでの戦いぶりにもはっきりと現れています。

前半戦の戦い:2連勝で暫定首位
ライオンズは今シーズンのRound1、Round2をいずれも大量得点で勝利し、現在は暫定1位という好位置につけています。
Round3はBYEウィークとなりましたが、ここまでのパフォーマンスは非常に安定しており、チームとしての完成度も日ごとに高まっています。

特に今季のテーマとして掲げてきた「ボールをつなぐ連係プレー」が随所で機能し、ゴールチャンスを数多く生み出しています。
個々のスキルはもちろん、チーム全体でボールを動かす意識が徹底され、まるで一枚岩のようなフットボールを展開。
新戦力もスムーズにフィットし、ベテラン勢との連動性がさらに増したことで、攻守にわたってダイナミックなプレーが実現しました。

Aリーグに初参戦したばかりの若いチームでありながら、ここまでの結果は堂々たるもの。
シーズン前半戦を通じて得た自信は、後半戦やファイナルに向けて大きな原動力となるでしょう。

トレーニング後のルーフトップランチ
この日は午前中にチームトレーニングを行い、練習後は都内のルーフトップに移動してランチ会を実施しました。
特別ゲストとして、オーストラリア・パースから来日中のPatも参加。
久しぶりに海外プレーヤーと交流できる場ということもあり、選手たちは練習以上に活気ある笑顔を見せていました。

フッティーは言語や文化を越えて繋がれるスポーツ。
Patと共に過ごした時間は、選手たちにとって新たな刺激と学びの場となり、国際的な視野をさらに広げるきっかけになったようです。

BBQプレートと冷えたビールで乾杯
ランチは、二子玉川から三軒茶屋に移動し、豪快なBBQプレートを堪能しました。
暑い中でいただく冷えたビールは格別で、今シーズンのこれまでの快進撃を祝うような乾杯があちこちで交わされました。
前半戦の勢いそのままに、チームの雰囲気は最高。コート上だけでなく、こうした場で築かれる強い絆が、ライオンズの最大の武器かもしれません。

恒例のラッフルで大盛り上がり
食事のあとは、恒例の「ラッフル」タイム。ラッフルとは、オーストラリアで親しまれているくじ引きの文化で、チームイベントやコミュニティの場でよく行われます。
今回も、誰が景品を手にするのか予想しながら全員が一喜一憂し、会場は笑顔と歓声で包まれました。
見事当たりを引き当てた選手は大きな拍手に包まれ、記念の写真撮影も行われるなど大いに盛り上がりました。

アフターパーティーは夜まで続く
チームランチが終わっても、勢いは止まりません。希望者はそのままアフターパーティーへ。
久しぶりにチームメイトとじっくり飲める機会とあって、誰もが名残惜しそうに夜の街へ消えていきました。
「やっぱり勝利を重ねた後に飲む酒は格別だな」との声も多く、今シーズンの充実ぶりを改めて実感できるひとときでした。

後半戦に向けて
シーズン後半戦は、さらに厳しい戦いが待ち受けています。
しかし、ここまでの戦績と、今回のチームランチで深まった絆があれば、ライオンズは必ずやファイナルでも輝く存在になるでしょう。
新戦力の台頭や若手の成長、そして経験豊富なメンバーの安定感を軸に、後半戦も攻撃的で見応えのあるフットボールを展開するはずです。
シーズン後半も全員で勝利を積み重ね、美味しい酒を飲みたいと思います!

【Fuji Invitational Cup 2025参戦レポート】サムライズ&Aリーグオールスターが躍動

6月14日(土)、2025年Fuji Invitational Cupが開催され、日本代表サムライズとAリーグオールスターの2チームが出場しました。
初開催となった今年はシンガポールや香港といった強豪クラブを迎え、熱い戦いが繰り広げられました。
ライオンズからは合計9名のプレーヤーがこの舞台に参加し、普段は国内リーグでライバルとして競い合う仲間たちと、同じチームで勝利を目指して共闘する貴重な経験となりました。

試合当日はあいにくの雨模様。それでもピッチに立つ選手たちの闘志と情熱は天候に負けることなく、むしろ雨が試合に独特の緊張感とダイナミズムをもたらしました。
雨で滑りやすくなったボールや芝をものともせず、高度なスキルとインテンシティ溢れるプレーが続出。
会場には観客の熱い声援が響き、ゲームは一瞬たりとも目を離せない展開が続きました。

サムライズ、全勝対決のファイナルへ
サムライズはリーグから順調に勝ち進み、その強さを見せつけました。
特に香港代表との試合では、序盤から相手のフィジカルに押されながらも、粘り強いディフェンスと素早いパスワークで試合をコントロール。
攻守の切り替えの速さは、国内リーグで培ったレベルの高い完成度でした。

そして迎えた決勝戦の相手は、同じく全勝で勝ち上がったシンガポール。
互いに譲らない激しい攻防が続く中、サムライズの選手たちは最後まで集中を切らさず、チーム全員が一丸となったプレーでゴールを重ねました。
最終的には僅差のスコアで勝利を収め、見事Fuji Invitational Cup優勝を達成。
選手たちは抱き合いながら勝利の喜びを分かち合い、観客席からも大きな拍手と歓声が沸き起こりました。

Aリーグオールスターの健闘
一方のAリーグオールスターも、日頃のライバルチーム同士が垣根を超えて共闘する特別なチーム。
普段は対峙する相手と同じユニフォームを着ることで、改めて互いの強みを実感し、チームとしての新たな可能性を感じる一日となりました。


ライオンズから参加したメンバーも、オールスターらしい高いプレッシャーと緊張感の中で、個々のプレースタイルを存分に発揮。
結果は惜しくも敗れましたが、国際試合における経験値を大きく積み上げる場となりました。

国際交流の場としてのJapan Cup
Fuji Invitational Cupは単なる試合だけでなく、国際交流の大切な舞台でもあります。
試合後には、各国から参加した選手たちが言語や国境を越えて交流を深めました。
特にシンガポールや香港のプレーヤーとは、SNSを通じて日頃からつながっているものの、実際に対戦し、同じグラウンドでプレーすることでさらに強い絆が生まれました。

ライオンズからの参加メンバーのうち、宿泊施設に残った選手たちは、久しぶりに宿泊を伴う遠征を満喫。
夜はチームメイト同士で試合の振り返りや将来の目標を語り合い、普段のリーグ戦ではなかなか得られない深いコミュニケーションを取ることができました。
一方、日帰りで東京に戻ったメンバーは、来日したシンガポール、香港、中国の選手たちをもてなし、日本らしいおもてなしと温かい交流で最高の夜を過ごしました。

ライオンズメンバーの貢献
今回のJapan Cupでは、ライオンズから9名もの選手が参戦。
各自が得意のポジションで存在感を発揮し、サムライズの優勝に大きく貢献しました。
普段は国内リーグで顔を合わせている選手同士も、代表ユニフォームを着ることで改めて互いをリスペクトし合う関係が生まれ、チームとしての結束力を強く実感しました。
ライオンズにとっても、この経験は今後の国内リーグ戦やAリーグの発展につながる貴重な財産となるでしょう。

今回の大会開催に尽力してくださった主催者の皆様、対戦チームの皆様、そして応援に駆けつけてくださったファンの皆様に心から感謝申し上げます。
あいにくの天候にもかかわらず、選手たちが安全に、そして全力でプレーできたのは、皆様のサポートのおかげです。

ライオンズはこれからも国内外の強豪との交流を積極的に行い、技術面・メンタル面の成長を続けていきます。
2025年シーズン後半戦に向けて、今大会で得た経験を糧に、さらに一段高いレベルで戦うチームを目指します。
また、来年以降も国際大会での活躍を目標に、若手育成や新規メンバーの加入にも力を入れていく予定です。

ライオンズの挑戦はまだまだ続きます。これからも温かいご声援をどうぞよろしくお願いいたします。

【AリーグR2試合レポート】ライオンズ、圧巻の177得点で大勝!

6月1日(日)、埼玉県・北越谷で行われたA.LEAGUE Round 2にて、R246ライオンズは専修パワーズと対戦。

試合は序盤からライオンズのペースで進み、最終スコアは177(27.15)対23(3.5)と、今季最大得点差での勝利を収めた。

この日のライオンズは、序盤からディフェンス陣が集中力を発揮。

Chris、豊島、長崎の最終ラインは相手の前進を封じ、専修にゴールチャンスを与えなかった。特に第1クォーターと第2クォーターは被ゴールゼロと、完璧な立ち上がりを見せた。

中盤では北田、田淵、細田が粘り強いプレッシャーをかけ、セカンドボールをことごとく回収。リバウンドからの素早い展開が多くのチャンスを生んだ。

試合を決定づけたのは、やはりWillの存在だ。

この日は驚異の14ゴールを記録し、パワーズの守備陣を翻弄。彼へのキックインを担当したミッドフィルダーたちの正確なディスポーザルも光った。

田淵は5ゴールと中盤からのロングレンジショットで会場を沸かせ、近藤は3ゴールで流れを加速。細田や神田もそれぞれ2ゴールを決め、まさに全員が得点に絡む理想的な展開となった。

この日は、笠井と貝原にとって、ライオンズとしての初めてのAリーグ出場となった。

笠井は第4クォーターに1ゴールを記録し、持ち味のフッティーセンスを随所に見せた。貝原も積極的なプレッシャーとサポートランでチームに貢献し、次節以降の活躍が期待される。

細田一翔選手 試合後コメント

決定力が課題だと感じました。決められるところで決めきれなかったのが反省点です。

ただ、積極的にボールアタックできたり、味方と連携してアシストに繋げられたことは良かったと思います。次の試合でも、よりボールに絡んでチャンスメイクや得点に貢献したいです。

ライオンズはここまで2戦2勝。前回の勝利に続き、今回の大差での勝利により、チーム全体に勢いが増している。

ディフェンスの安定とアタックの多様性が噛み合い、まさに「今季最も完成度の高い試合」と言える内容だった。

Round 3ではさらに強敵との対戦が待っているが、今回のような集中力とチームワークを保ち勝利を目指す。

【大会レポート】国際スポーツデー「ネッドケリーカップ」── ゲーリック×オーストラリアンフットボール交流戦

5月31日(土)、駒沢オリンピック公園第二球技場にて、Japan GAA主催による「国際スポーツデー」が開催されました。メインイベントに据えられたのが、「オーストラリアンフットボール」と「ゲーリックフットボール」を融合したミックスルール競技「ネッドケリーカップ」。交流大会の熱気が会場を包み込みました 。

朝からの雨で足元が水たまりになり、参加者はレインジャケットで準備。ボールが滑りやすい中、選手たちはまず慣れとフィーリングを掴むトレーニングでウォームアップを重ねました。試合開始直前、にわかに雨足が弱まり、その後完全に止んだことで、芝生はほどよくグリップがきくコンディションに。

Japan GAAとの試合に、AFLサイドは東京ゴアナーズとライオンズから裕樹が参加。選手間の距離感や、ゲーリック特有のランニング主導の展開に一歩戸惑いながらも、少しずつゲームに馴染んでいきました。

両チームとも混合ルールに戸惑う中、序盤はボールがうまく展開できずに苦戦します。しかし、AFLの選手たちは鋭い球際の競り合いで相手を押し込む場面を何度も見せ、「自分の間合いを崩さない」冷静な判断が随所に発揮されました。

 

中盤以降、お互いのルールを尊重するフェアプレーが光り、選手間で助け合うシーンも。見守る観客から温かい拍手が何度も沸き起こりました。

この大会は競技の勝敗だけではなく、「お互いの文化や技術を学ぶ」ことも主旨。“Respect and enjoy” の精神で、全選手が終始笑顔を絶やさず、スポーツマンシップに溢れる場となりました。

夜は会場を移して、六本木のアイリッシュパブ「ホブゴブリン」にてGAA主催によるアフターパーティーが開催。雨上がりの清涼感を背景に、豊富なビールと料理が振る舞われ、選手や関係者同士の親睦が深まりました。アイリッシュ伝統音楽が軽やかに流れる空間で、全員の表情がほころび、異文化交流の一日が最高の締めくくりとなりました。

雨にも関わらず選手・観客が一体となり盛り上がった「ネッドケリーカップ」。技術を磨くだけでなく、お互いの競技をリスペクトしながら楽しむ姿勢は、スポーツの可能性を大きく広げました。

【AリーグR1試合レポート】待ちに待った開幕戦!ライオンズが粘り強く初戦を勝利で飾る

5月18日(日)、ついに2025年A.Leagueが幕を開けました。開幕カードとなったのは、R246ライオンズ対駒澤マグパイズ。オフシーズンを乗り越えて仕上げてきたチームが、いよいよ本番の舞台で躍動する時がやってきました。

試合の口火を切ったのは、今年新加入の近藤選手。ゴール前でこぼれ球に素早く反応すると、右足から繰り出した華麗なバナナキックがサイドから美しく弧を描き、ポストの間に吸い込まれていきました。ライオンズの2025年シーズン初ゴールは、フレッシュな才能によって生まれ、チームは大きく沸きました。

しかしながら、試合は決して簡単な展開ではありませんでした。マグパイズも鋭い攻撃を仕掛け、前半は一進一退の攻防が続きます。ゴールが入ってもすぐに返される、点差の開かないシーソーゲーム。第3クォーターを終えるまで、1プレーの集中力が勝敗を左右する緊張感のある展開が続きました。

そんな中でチームを支えたのは、盤石のディフェンス陣でした。

最終ラインには、オーストラリア出身で豊富な経験を持つChris選手が構えます。相手のロングボールを冷静に処理し、ボールを奪うとすぐに正確なキックで繋ぐ。その落ち着きと判断力は、まさに守備の要。Chris選手のリスタートが起点となり、何度もカウンターを生み出しました。

ハーフバックでは、キャプテンの長崎選手と、今季からBacksにポジションチェンジした本田選手が躍動。長崎選手は持ち前のカバーリングとリーダーシップで後方のバランスを整え、本田選手は1対1での粘り強い守備で相手の要となるフォワードを封じ込みました。2人の守備はまさに獅子奮迅。ディフェンス陣の奮闘にチームは鼓舞されます。

 

中盤では、高さと強さを兼ね備えたShane選手が堂々たる存在感を示します。セットプレーでは常に空中戦を制し、高いポゼッション率をキープ。Shaneへの信頼感はチーム全体に安定をもたらしました。ローバー陣もインターチェンジと連携して交代を繰り返しながら、選手全員がフルクォーターを走り抜き、走力で相手を上回ります。

そしてこの日、攻撃の中心となったのがWill選手。そのフィジカルとボディバランスは相手のディフェンスを圧倒し、前線で次々と勝負を仕掛けます。1人で相手DFを振り切ってのゴールや、ゴール前でのマークからの冷静なキックなど、まさにエースの真骨頂。この試合だけで6ゴールを記録し、得点王争いの存在感をいきなり示しました。

さらに、この日のライオンズには選手だけでなく、スタッフ陣の活躍も光りました。

試合前のテーピングや怪我への対応など、メディカル面からチームを支える桃さん。ピッチ内ではランナーとして選手に指示を伝えた豊島さん、ウォーターとしてピッチ外から的確なサポートを行った太智。グラウンドの内外問わず、チーム全員が一丸となって開幕戦の勝利を掴み取ったのです。

試合終了のホーンが鳴った瞬間、ライオンズの選手・スタッフからは大きな歓声が上がりました。プレッシャーのかかる開幕戦を、全員の力で勝ち切ったこの1勝は、シーズンのスタートとして最高の弾みとなるでしょう。

次節は6月1日(日)、相手は専修パワーズ。勢いそのままに連勝を狙うライオンズが、どんなフットボールを見せてくれるのか、今から楽しみでなりません。

Go Lions. 次も勝利を!