5月18日(日)、ついに2025年A.Leagueが幕を開けました。開幕カードとなったのは、R246ライオンズ対駒澤マグパイズ。オフシーズンを乗り越えて仕上げてきたチームが、いよいよ本番の舞台で躍動する時がやってきました。
試合の口火を切ったのは、今年新加入の近藤選手。ゴール前でこぼれ球に素早く反応すると、右足から繰り出した華麗なバナナキックがサイドから美しく弧を描き、ポストの間に吸い込まれていきました。ライオンズの2025年シーズン初ゴールは、フレッシュな才能によって生まれ、チームは大きく沸きました。
しかしながら、試合は決して簡単な展開ではありませんでした。マグパイズも鋭い攻撃を仕掛け、前半は一進一退の攻防が続きます。ゴールが入ってもすぐに返される、点差の開かないシーソーゲーム。第3クォーターを終えるまで、1プレーの集中力が勝敗を左右する緊張感のある展開が続きました。
そんな中でチームを支えたのは、盤石のディフェンス陣でした。
最終ラインには、オーストラリア出身で豊富な経験を持つChris選手が構えます。相手のロングボールを冷静に処理し、ボールを奪うとすぐに正確なキックで繋ぐ。その落ち着きと判断力は、まさに守備の要。Chris選手のリスタートが起点となり、何度もカウンターを生み出しました。
ハーフバックでは、キャプテンの長崎選手と、今季からBacksにポジションチェンジした本田選手が躍動。長崎選手は持ち前のカバーリングとリーダーシップで後方のバランスを整え、本田選手は1対1での粘り強い守備で相手の要となるフォワードを封じ込みました。2人の守備はまさに獅子奮迅。ディフェンス陣の奮闘にチームは鼓舞されます。
中盤では、高さと強さを兼ね備えたShane選手が堂々たる存在感を示します。セットプレーでは常に空中戦を制し、高いポゼッション率をキープ。Shaneへの信頼感はチーム全体に安定をもたらしました。ローバー陣もインターチェンジと連携して交代を繰り返しながら、選手全員がフルクォーターを走り抜き、走力で相手を上回ります。
そしてこの日、攻撃の中心となったのがWill選手。そのフィジカルとボディバランスは相手のディフェンスを圧倒し、前線で次々と勝負を仕掛けます。1人で相手DFを振り切ってのゴールや、ゴール前でのマークからの冷静なキックなど、まさにエースの真骨頂。この試合だけで6ゴールを記録し、得点王争いの存在感をいきなり示しました。
さらに、この日のライオンズには選手だけでなく、スタッフ陣の活躍も光りました。
試合前のテーピングや怪我への対応など、メディカル面からチームを支える桃さん。ピッチ内ではランナーとして選手に指示を伝えた豊島さん、ウォーターとしてピッチ外から的確なサポートを行った太智。グラウンドの内外問わず、チーム全員が一丸となって開幕戦の勝利を掴み取ったのです。
試合終了のホーンが鳴った瞬間、ライオンズの選手・スタッフからは大きな歓声が上がりました。プレッシャーのかかる開幕戦を、全員の力で勝ち切ったこの1勝は、シーズンのスタートとして最高の弾みとなるでしょう。
次節は6月1日(日)、相手は専修パワーズ。勢いそのままに連勝を狙うライオンズが、どんなフットボールを見せてくれるのか、今から楽しみでなりません。
Go Lions. 次も勝利を!