「1944」を噛みしめて

開幕戦直前、通常は木曜日に開かれるチームミーティングが火曜日に開かれた。監督のLeon Cameronは「1944」と書かれたボードを掲げる。

「誰か意味が分かるか?」

ミーティングルームは静まり返り、誰も答えられない。

「11月24日(火)、Matthew Flynnは我々のクラブに来たんだ。そしてその1944日後、初めての公式戦に臨む。」

ミーティングルームは沸き立ち、歓声と拍手で一杯になった。

「長かった。」とFlynn。

そう、それはあまりに長い日々だった。

シドニーのあるニューサウスウェールズ州の南部で育ち、12歳でジャイアンツアカデミーに参加。アカデミー生としてトレーニングを積んでいたFlynnは2015年のドラフトpick41でジャイアンツに指名された。

200cmの高身長で機敏。運動能力が高く早くからラックマンやターゲットフォワードとして期待されるも、前十字靭帯を負傷するなど不運な怪我にも見舞われていた。それでも努力をつづけ、下部リーグNEAFLや練習試合で成長し続け、ついに、AFLの舞台へ。

かつてのルームメイトだったHarry Himmelbergは怪我の知らせを聞いたときのことを明かした。

「遠征から変えると、彼が廊下を走っていたんだ。どうしたんだと聞くと、医者から診断結果の電話があったが、そんなはずはない。こんな風に走れるんだからって。」

「前十字靭帯を負傷している事実を認めたくなかったのでしょう。医者からの知らせはショックでしたし、信じたくなかった。でも彼はいつも楽観的で、常に物事を前向きに捉えることができるんです。」

「医者からの電話を受けてから1時間もしないうちに、彼は自分の部屋でノートを書き始めました。怪我をしたことによって彼が得られる良いことについて書いていたのです。」

AFLへの出場が発表される2週間前にはトレーニングで足首を捻り心配されたが、その後の練習試合で好調をアピール。無事にセレクションに間に合わせた。

AFLプレイヤーになるという夢がかなって、AFLの公式戦に初出場するまで待たされた1944日間。

「本当に長かった。信じられないし、楽しみにしている。」
必死に涙をこらえ、チームメイトの前で話したFlynn。

ジムの片隅に腰かけて、父親、母親の順番に電話をかけたときにも、寸前でこらえた。

ドラフトされて以来、彼よりも先にドラフトされたプレイヤーはすべて試合に出場しており、彼よりも後にドラフトされたプレイヤーから22人はすでに試合に出ている。

彼がジャイアンツに入ってからというもの、自分自身もいつかはと思いながら、AFLデビューを迎えるプレイヤーを29人も見送った。

今回、ジャイアンツに加入してから見るAFLデビューは30人目、彼自身だ。

「試合が待ちきれない。」

1944日、待って、待って、待って、待ちきれない試合。

開幕戦のFlynnはどうだったか。

ラックワークでの指標となるヒットアウトは34。入れ替わり立ち代わりの相手ラックマンのヒットアウト数は2人の合計で36。ジェネラルプレーでも7キック、10ハンドボール、5マークとグラウンドを駆け回っていた。

1944日間も待った公式戦でのSherrinの感触、負けに悔しさはあっただろうが、試合後のインタビューでは笑顔も見られた。

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